用語集

Word

世界

ここは、吸血鬼のための常闇の世界。

日光を通さない役割を持つ、天蓋と呼ばれるドーム状の壁。
時間帯によって数と色を変える、ランタンの星々。
美しい装飾が施された、広大な白亜の学園。
必ず元の場所に戻ってきてしまう、鬱蒼とした迷いの森。

貴方たちはそれらに囲まれて生活している。

外界との繋がりが最小限に抑えられているので、敵なども居らず非常に平和。

吸血鬼

この世界で暮らす種族。
つまるところ、貴方たち。

日光を厭う夜の支配者。血液を好む長寿の化け物。
優れた身体能力と異能力を持つ、強く美しい者たち。

皆一様に鋭い牙と尖った耳を持つという特徴がある。

彼らは嗜好品あるいは傷薬として生き物の血を摂取する。
大抵の怪我はそれによって治るのだが、太陽光に当たって焼けた傷は永久に治ることがない。

原初の吸血鬼は『始祖』と呼ばれる。
随分と昔から行方不明という扱いになっており、始祖に関する情報は何も残っていない。


__ここで少し、大事なお話。
貴方たちの記憶、先人たちが残した記録を遡っていってご覧?100年、200年、300年。
どれほど昔に生まれた吸血鬼だろうと、両親の姿を見たことがある者は、誰一人として居ないだろう。

異能力

吸血鬼が生まれた時から持つ不思議な力の総称。

強さは鍛えた年数に影響されるが、ポテンシャル自体はそれほど違いはない。
数はどうやら個人差があるようで、一つか二つのどちらか。
一つ持ちは威力、二つ持ちは対応力に優れている。


例を上げるとするならば、

炎に関する能力があると仮定して、
一つ持ちは炎の着火、操作、火力上下を行える。
二つ持ちはそれらのうちどれかひとつしか行えないが、その代わりに別の能力を扱える。

という感じになる。


尚、さまざまな種類があり中には限定的でユニークな能力もあったりするが、
「能力無効」「能力コピー」「時間操作」「次元操作」「蘇生」「即死」「無敵」
などの誰もがほしがるような強力なものはない模様。

同じ系統の異能力でもそれ自体のポテンシャルとしての差は大きくなく、自然と差別化されている。


成長する異能力は存在しないが、その異能力を極めたひとつの到達点として「界城(オーバーライト)」というものが存在するがそれを知る者は数少ない。

オーバーライト

界城

異能力を持つものがそれを極めた上で何かしらの鍵を得た時に発動できるようになる、異能力の唯一の限界突破。

限界突破した異能力は独自の世界を創り出し、使用者の周囲の世界を上書きする。
その範囲、効果などは異能力ごとに勿論異なるが、どの界城も使用者への負担はかなり大きい。

そのうえ、オリジナル世界の再構築しようとする力に独自の世界が再度上書きされてしまうために、界城は全て一時的なものであり、その持続時間が長くなればなるほど負荷も大きくなる。
界城の中心から遠く離れれば離れるほどその効果は薄れる。


その使用者すら極稀であるため実際に確認された記録は無いが、同時に同じ場所で界城を発動すると、互いの世界がぶつかり合いすぐに境界が混ざり合い景色は二分されるが、互いの効果を両方持ったひとつの世界になるらしい。

学園

吸血鬼を育成するための学園。

縦にも横にも長い巨大な白亜の校舎。
寮が併設されている。

空は強固な天蓋に覆われており、周囲は入ってもいつの間にか戻ってきてしまう迷いの森に囲まれている。

そのため、校門を通る正規ルート以外では外に出ることは不可能。
校門は学則で定められている卒業の基準を満たしたと認められた時にのみ通る事が出来る。

より詳しい説明は学園案内へ。

卒業

学則で決められている条件をクリアした学生だけが認められ、卒業後は外界に住む『かみさま』に仕えることになる。

条件は
指示に素直に従う、
問題行動を起こさない、
全ての単位での試験の合格判定、
かみさまに対する深い信仰心を持つ、
異能力を完璧に制御する、など。

かみさま

外界に暮らす種族。

美と知の頂点に君臨する最も貴き者たち。

吸血鬼のような身体能力も異能力も持たない代わりに、深い知識と高度な文明を持つ。

尤も、卒業前の学生がかみさまの姿を見る機会なんてものはないので、教科書や図書室の本などからしか情報を得ることが出来ない。